愚痴を言う前に考え、実行しよう:コロナウイルスの非常事態宣言

愚痴を言う前に考え、実行しよう:コロナウイルスの非常事態宣言

「理容室に行こうとしていたけど、緊急事態宣言が出て休業要請対象になったら、どこに髪の毛を切りに行ったら行けばいいのでしょうか」

こういうユーモアを真顔で言える、白髪の70代になりたいね!!

「行く必要あるんか、それ!!」とツッコミ、5分くらい声に出して笑ってしまった。

有識者をより長く映し、有識者により長く話してほしい

会見を生中継で見た。
毎度のことながら、テレビや新聞などのメディアがまるまる全部報道しないから誤解されがちだが、安倍首相は結構しっかりと普段から説明している。
建設的な議論というのはひとりで積み重ねていくものではないから、相手の論議レベルが低いと積み重ねにならず、だるま落としのように崩れていく。
それを「建設的な議論をしていない」と言うのか、「対話者が適切な論議を行う気がない」と理解するのかは自由である。
(この期に及んで、「ほかの首相のほうがいい」と言うのは何の意味もない。なぜなら、こんな有事に首相を交替することは社会の混乱になるからだ。騒動が沈静化してから、非難すればいい)


さて、国が非常事態宣言を出した。
これに対して、会場の質問者やワイドショーのコメンテーターの意見というのは、ぼくは興味100%でしか聞いていない。
興味半分ですらない。
だって、それをよく聞いても、何かが変わるわけではないから。


なぜなら、必要な情報は別にメディアを介さなくても得ることができるし、
美人やイケメン、お笑い芸人のコメンテーターはただのひとであって、有識者ではないからだ。
各テレビ局お抱えの政治部のひとだって、「与党幹部が~」などと言って信ぴょう性が高いかのように説くだけで、それは信頼するに至らない。
それに、批判しかしないコメンテーターが主張していることは個人の意見に過ぎず、さも何かの代表であるかのように発言するのでテロップに「私は若者の代表です」だとか、「私は主婦代表です」と表記してほしいくらいだ。

きっとこれから、
経済支援額や支援方法の他国との比較、
外出に対する法的罰則について、
満員電車が減らなければ、7~8割の接触減は無理だという話、
税金は国民皆のためだから、いまのままでは有効には使われないだろうという話
などなど

ワイドショーはニュース番組ではないわけだが、”情報提供”できるおもしろい内容は豊富になった。


感染症専門医や見識者のコメント時間を長く確保して、それ以外のひとの発言時間は数分でいいと思う。
いまこそ各局お抱えの見識者を集めて、「コロナウイルスについて基礎からきちんと学ぶ!3時間SP」でも組んでくれれば、国民のためになるから視聴率も取れるだろうに。

いずれにしても、ぼくは前から天気予報のコーナーで、天気予報の時間よりもかわいらしい女性の表情を映している時間のほうが長いことに違和感を持っているのだが、
コロナウイルスに関する説明をする有識者がしている際に、話を遮らずにきちんと最後まで説明してもらってほしい。

混乱に至りやすいときだからこそ、物事を精査する猶予を設ける

非常事態宣言が出たが、これは国民を守るためのものであり、国家を守るためである。
決して、陰謀論ではない。

経済はたしかに重要だ。
ひとによっては、給料が0になる場合もあるのかもしれない。
この自粛要請期間のみならず、(いつ治まるかわからないこのコロナ騒動が終わってからも)長く続くかもしれない。
そういう意味での「長い戦いになることを理解してほしい」である。


それに、オーバーシュートやロックダウンというカタカナを使うことは、日本語訳で意味するものとは違うからだ。
欧米で実施されているロックダウンは、日本の「都市封鎖」とは異なる意味を持つ。
だから、いきなり「東京を都市封鎖する可能性があります」と都知事が発言していたとしたら、
メディアの大見出しは【東京 都市封鎖か!?】となり、われわれ国民に直接的なニュアンスで迅速に届いてしまう。
これは、社会の混乱を生み出すのは想像にたやすい。

しかし、「ロックダウン」と発すれば、
「ロックダウンってなんだ?」、
「海外のロックダウンはどういう現状なんだ?」、
「日本でロックダウンが起きるのは、どういうときなんだ?」、
「都市封鎖って言いなよ、ロックダウンと同じ意味なんだろ?」
といった具合に、思考や言葉の意味を整理する猶予がなかば強制的に与えられるわけだ。


情報が拡散しやすいことは良いことでもあり、注意すべきことでもある。
キャッチーなフレーズや偽善的なデマはすぐに広がることは、トイレットペーパー騒動でみなが知っているはずだ。
だからこそ、きちんと物事を精査する猶予を与えることは大切なことだ。

国が出した「非常事態宣言」というのは、国民のためのもの

正直言って、コロナウイルスに関する一連の政治的判断が正しいのかどうかはわからない。
それは、いま判断することでもないし、他国と比較して「死者数が少ないからよかった」となるわけでもないだろう。
同じく、他国よりも経済支援措置が無能だというのも、あまり意味はない。
国民性や社会構造、保険制度などが異なるからだ。

日本人は耐える力があり、個々人が熟慮することができ、行動する前に考えることができ、計画性を持つことができる。
外国の人と接すれば、日本人が特異的に持つ国民性を理解できるだろう。
給料も散在するわけではなく、貯蓄にまわす慎重な国民が多い。
他方で、楽観的な国民性であると、暴動や「自粛することができない」場合が圧倒的に増える。
だって、【計画】をまったく立てることができない国の人もいるのだから。

ぼくは、医療現場や物流に役立つスキルを持っていない。
だから、何の役にも立たない。
スーパーで働いているわけでもないし、レジ打ちをしているわけでもない。
保育士や会社経営のために会社に行かなくてはいけないひとたちもいる。
今回の社会的混乱の渦中において、社会の維持のために継続的に働いてくださっている皆さんに感謝している。


コロナウイルスの騒動がいつ終息するか、残念なことだが、見通しはない。
だから、この非常事態宣言の期間(5月6日まで)ですべてが沈静化するわけではないだろう。
個々人が最悪のシナリオを想定したうえで、行動することが大切だろう。
その最たる例が、自身や家族や知人友人恋人の死である。
これだけは断固として防ぐべきことである。
コロナウイルスへの感染は、社会的地位や日頃の行いとは無縁である。
だれでも感染する可能性があるし、無症状のままのひとも多くいるようだ。
だから、自分の命のため、大切なひとの命のために外出を控え、人と接する機会を減らすことは必須だ。

また、終息に向かったとしても、日本の歴史上3度しか出たことのないこの非常事態宣言(戦時中、福島第一原発事故、今回)の解除は段階的に行わざるを得ない。
そうしなければ、都市封鎖が解除されたあとの武漢のように反動的に外出者が増え、感染が再開してしまう。

ほかの人のために、自分で自粛する


満員電車はやはり大きな懸念だが、「出勤しなければできない仕事」はある一方で、デスクワークのようにリモートワークに移行することができる仕事もある(会社や業種、部署による)。
リモートワークを推進することで出勤必須者が3密を予防できるように協力すると良いのだろう。
緊急事態宣言が出て、テレワークを推奨された以上、テレワークを導入するか否かは経営者の裁量だ。
テレワークができるのは、「家でもさぼらずにしっかりと働くことができる」ことを信頼しなければできないものであり、日本にはそのまじめな下地が国民性に備わっているから、導入を拡大することができるだろう。
通勤が悪いわけでは決してない。通勤が必要な仕事もあるからだ。
道を急いでいる人がいれば、道を譲ってあげることと一緒で、出勤必須者のためにテレワークへの移行を進めるべきだろう。

「支援がなければ、このお店は終わり、わたしたちは生活できない」という報道も増えるだろう。
みなが「私は死ぬ。だから、助けてくれ」と言えば、それを救わないのは人権的に破綻しているかのような状況になる。
けれど、やはり有事の際には助け合いと、優先順位づけが必要になってくる。
命は平等であるが、どちらか一方しか助けることができない場面に直面することさえあるだろう。
だが、わたしたち国民が協力することは、そういう最悪の場面を引き起こさないようにすることだ。

こんなことを書いているぼくだって感染し、肺炎をいたり、死に至る可能性がある。
そして、それはぼくの近しい人にも訪れる。




明日から、テレビでは非常事態宣言について報道されるだろう。
国の対応が矢面になるだろうが、都道府県に権限は移行した。
国は枠組みをつくり、実際に動かすのは都道府県知事に違いない。リーダーシップがとわれる。

これを機に、テレワークを導入する会社が増え、家庭で新しいことに挑戦するのもよいだろう。
ぼくはハンバーグやオムライスをつくったり、ホームシアターをしたり、ビリーズブートキャンプをしたり、ネコと遊んだり、環境について勉強したりする時間にあてている。楽しさはひとそれぞれだ。



家にとどまることは、日本の国民である自分のためであって、
それを多くの人が取り組むと社会のためにもなる。
政治的に強制されて家のなかに押し込まれるわけではなく、国民自身のために家にとどまるのである。
味覚や嗅覚の感覚を確かめ、手洗いうがい、3密を防ぐ。
自身が罹ったあとの行動をシミュレーションしておく。


これからのことはわからないし、自分のことしかわからないけど、
マスク2つなら自作する方法を教えてくれたほうが効果は高い気はするが、アビガンの効能やワクチンの開発を待つことにしよう。
感染者を増やさないこと と コロナウイルスに対抗する手段を手に入れること は同時並行で進んでいる。
早い時期に、めぼしいワクチンが出てきてくれると希望の光となってくれるのだろう。



コロンビアは給与の保証なく2週間の強制自宅待機になり、水や食料も10倍以上は価格が吊り上げられているようだ。
マイナンバー的なものの最終番号一桁0~9で、番号に応じて週に1一度買い出しに出かけることができる。
でも、人が殺される騒動も起きている。
それに比べれば、いまの自分の生活環境は豊かであると言わざるをえないのである。

がんばろう。
愚痴を言う前に、なんのための非常事態宣言なのかを理解しよう。
自分の命をまもるために大切なのであって、法的に縛られるものではないのだから、よく考えよう。


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Chaito

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