アジアカルチャービジネスにおいて、日本は確実に韓国に遅れている:アジアへの興味は韓国が入口
ぼくは中国や韓国に対して、正も負もどちらの感情も特別抱いているわけではない。
台湾は個人的に興味を惹かれているので、時間があれば行ってみたいなと思っている。
千と千尋のモデルになったところに行ってみたい。
https://welove.expedia.co.jp/destination/asia/taiwan/1345/
さて、ここ10年くらい東アジアの関係は良くない。
ぼくが高校生だった10年前ころに、少女時代やKARAが流行った気がする。
中学生くらいのころに、冬のソナタが主婦層を中心に流行っていた気がする。無論、ドラマは一度も見たことないけど、ペヨンジュンとチェジウの顔は覚えている。
連日ペヨンジュンに熱狂しているおばさま方がニュースに流れていた。
その後、チャングンソク?や東方神起などなどが絶えず出てきた。
*ぼくはKpopについて全く知らないので、世間のカカシくらいの傍観者です。
BoAだけは、人生で初めて買ったアルバムだから、愛着があります!!笑
それ以降、徐々に韓国への旅行者が減ったり、高校の修学旅行先から外され、韓国へ行くひとは減っているみたいだ。
週末1泊3万円程度で行けることから、気軽な旅行だったのにもかかわらず。
理由は、まぁ韓国の政治的な応対ということにしておこう。
いずれにせよ、現在は絶頂期ほどの大きな波はない。
ぼくは、国外サッカーや野球をよく見るのだが、2002年の日韓共催のワールドカップのときの韓国の試合を見て、いつも胸くそが悪くなる。
当時8歳だったのにワールドカップについては全く記憶がないのが残念だが、当時の日本は韓国がやっていたサッカーに対するこの侮辱をどう感じていたのだろうか。
つい5年前くらいまでは、「日本でもワールドカップ開催したなんてすごいな」と思っていたが、後々振り返って、ぼくは個人的にこの大会を韓国と共催したことを結構恥じている。
「そりゃあ、ヨーロッパから嫌われるわ」と率直に思う。
サッカー熱が暑いコロンビアに居て思うが、イタリアやスペイン、ドイツに対してここまでフットボールを侮辱したら、その国に在住のアジア人がリンチされてもおかしくない。
WBCの件もあるけど、あまりにも例を挙げすぎるとネガキャンになってしまうので、ここまで。
東アジアの日本・中国・韓国は容姿では判断できないから、日本人もその憎悪の対象となる。
だから、ホテルやレストランで国籍を聞かれて「日本」と答えると、途端に対応が優しくなったりする。タイやベトナムの商店で働く人は、その接客サービスへの対応で3国のひとびとの国籍がわかるそうだ。
ベネズエラは、国家間の中国投資をかなり受けている。石油という資源を狙っての戦略だ。
そのための工事作業も、中国企業は中国人を連れていって中国人を現地で働かせるので、現地は開発されるのだが、現地の人の仕事が増えることはない。中国は自国にもたくさん労働力があるからね。
これが、中国が国際ビジネスを行うときに、現地から嫌われるひとつの理由だ。これは南米に限った話ではなく、ぼくが大学生のころによく聞いたのは、アフリカでのインフラ整備事業だ。中国企業(政府主導の企業)が国際協力の意味合いで投資を行うのだが、現地で仕事が生み出されないのだ。
そして、労働力として派遣された中国人は、その後そこで街(チャイナタウン)をつくり、華僑となる。
そういうパターンで、現地の人からすれば「侵略」をおこなうから、ベネズエラではかなり嫌われているようだ。
外見だけでは見分けがつかないから、アジア人=中国人の図式ができて、日本人旅行者も「チーノ、チーノ」とめちゃくちゃばかにされるそうだ。ホテルに空きがあるのに、「おまえに貸せる部屋はない」とか「レストランでオーダーが通らなかったり」。
別のコラムサイト →日本のネットに掲載された「日本人、中国人、韓国人の見分け方」、中国人も納得「これはすごく正しい」
それとは逆に、
外見上見分けがつかないから、韓国のドラマやKpopが好きなひとにめちゃくちゃ話しかけられる良い側面もある。
昔マツコ・デラックスが、「Kpopは世界で大流行している!!」というとある韓国人の発言に対して、
「Kpopが流行っているのは日本とアメリカだけじゃねぇか。あなた(韓国人)が指す『世界』ってアメリカだけなんですか?」
と挑発に似た反論をしたのを強烈に覚えている。
日本で気軽に使われる『世界』というワードは、アメリカ合衆国と場合によってはヨーロッパを対象にしているのみで、「それは世界のすべてではない!!」と多くの反論があるのは皆さんもご存知のことだろう。
でも、いまコロンビアには韓国カルチャーが上陸している。そして、一部の女性を中心に、めちゃくちゃ熱狂的に流行っている。
スペイン語を話す韓国人が活躍しているようだ。日本で活躍している韓国人に比べ、細く、よりアジアのイメージに寄せている気がしなくもない。
Kpopに全く興味がないので、毎回グループ名を教えてくれるけど覚えれられない。動画も見つけられなかった。
だから、街中でぼくに話しかけてくる女性は、ほぼ100%韓国が好きなひとだ。
そのたびに、「ごめんね、ぼく日本人なんだよ」と一応説明する。でも、だいたいアジア人に興味があるだけで、韓国人だろうが、日本人だろうがあまり気にしていないようだ。中国人はこの場合対象から外れるみたい。中国人はどこにでもいると思われているからね。
すこし肩身が狭い気持ちになる。
日本という国家や日本という国籍に自惚れているわけではないが、コロンビアで「日本のことが好き」「日本人が好き」というひとに街中で初対面で話しかけられたことはない。もちろん、日本文化が好きなコミュニティにいけばそういう人はたくさんいる。初対面の人には、高確率で「日本も良いけど、韓国のほうが好きなの」と言われる。
僕のことを好きになってくれる人もいるが、それは「ぼくが日本人だから」というわけではないので例外だ。
ぼくは日本が好きだし、ほかの国も好きだが、それ以上に日本が好きだ。まぁ別に国家が好きなわけではなくて、そこに居る人が好きなだけだが。
これは敵対国家をつくることで比較から生まれる愛国心ではない。
でも、日本はこれまでに韓国たくさん援助をしてきて、いまでもかまってあげているのに、その韓国のほうがカルチャー部門においてグローバルビジネスで成功しているのは少し悔しい と内心思っている。
だから、韓国がどのように国家戦略として、世界市場に自国のカルチャーを売り込んでいるかを学ぶ必要があるとも思う。
韓国は人口が少なく、自国内の経済需要が少ないから、世界に飛び出ていくしかないというのは当然の理由だが、それなら日本だって、きちんと戦略を立てて世界に飛び出してみればいいと思うのだ。
いまは、「韓国ドラマ=アジア文化=日本の文化でもある」状態だから、韓国という国の評価がめちゃくちゃ高い。
「韓国のほうが、日本よりも安全で経済規模も大きく、いろいろなモノを発明してきた」と、いろいろな間違いの情報がごちゃごちゃになっていて、理想郷になっている。まさしく、韓国が主張する「サッカーは韓国発祥」「クリスマスは韓国起源」と同じレベルの情報の正確性だ。
個人的には、『東アジアのすべての良い側面は韓国起源である』ぐらいの独占ぶりである気がしている。
日本はそのように国家戦略として、日本カルチャーを売り出していないからね。
人を通して文化に興味を持っていもらわないと、観光客も増えないし、留学生も増えないし、国際結婚も増えない。世界中にファンがいるというのは、日本国内で想像しているよりも、ビジネス的にも政治的にもとても大きなポテンシャルを持っている。
たとえば、youtubeに日本語で動画をあげて再生数を稼ぐのと、それに英語やスペイン語、フランス語の字幕や吹替をつけてアップロードするのとでは、対象にしている視聴者の数が違う。
1億人の島国の市場と、スペイン語圏の中南米のすべての市場では規模が違う。そして、コロンビアに限って言えば、めちゃくちゃYouTube大好きだから、コツコツやっていけば結構大きなインパクトになる可能性をたくさん秘めている。
でも、日本人がやってる動画を見る人は、『日本に興味がある人だけ』だ。
だから、そのすそ野を広げる必要があるのだ。
しかし、今日本および日本人がそれに対して行っている取り組みは思いつかない。
個人個人の活躍よりも、国家戦略的に宣伝したほうがインパクトが大きいのは目に見えている。
だからこそ、たくさんのひとに「韓国に旅行に行きたいんだー」と言われたときの、「アレ、日本には来ないの?」と内心思ってしまう悲しさといったらない。
日本の代表的な大衆文化=アニメであるが、孫悟空やナルト、セーラームーンやデスノートのように現実の人物ではないのだ。3次元ではなくて、2次元の世界なのだ。
そして、それらのアニメに国籍はない。
たとえば、
孫悟空は日本人なのか??
マリオは日本人なのか??
ピカチュウは日本人なのか?
ナルトやサスケは忍者だけど、日本人なのか??
違うだろう。
彼らはアニメの世界の人物であって、このわれわれの世界ではどこの国にも属していないのだ。
ピカチュウを除いて、コロンビアでは彼らは流ちょうなスペイン語を話すし、アメリカでは流ちょうな英語を、フランスでは流ちょうなフランス語を話すのだ。
だから、「アニメは日本の文化だ!」と言うのはごもっともだが、アニメで日本の文化を知ってもらうことはない。
もちろん、日本の日常を扱ったアニメもある。でもそういうアニメは海外で万人受けするほどの人気はない。
女性の裸を見た男が鼻血を出すのも日本だけだ。これは、アニメの中の文化(表現)であって、現実の日本人が鼻血を噴き出すことなんて見たことない。
コロンビアに来て思うのは、コロンビア人は意外と2次元のアニメのキャラクターに対してなんとも思っていないことだ。
ただの絵
だから、日本に来て、バスや電車にアニメのキャラクターやかわいい女の子が描かれていれば、「ジャパンは異世界だ」と感じるのだ。
「ジャパン、わけわからんwwwwwww」ってなるよ、そりゃあ!!!奇妙すぎるもん 笑
今冷静に考えても、なかなか奇妙な風景だ。アニメのキャラクターが国民的に支持されているのは。
普通にお菓子のパッケージとか、ご当地のお米の包装に萌えキャラが書いてあったり、警察や消防のポスターもすべてアニメチックや漫画チックにテイストされている。きっと外国の人が来たら、写真を撮るのに飽きないだろう。
ぼくはアニメも好きだし、アニメキャラも寛容に受け入れてるけど、冷静に考えて「普通に地元の人の使えば良くない?」と思わなくもない。
予算とか、スキャンダルとかいろいろあるから、”絵”のほうが楽なんだろうけど、本当に別次元の話だよね。
コロンビアでは萌えキャラを見ることはないから、なおのこと冷静に振り返ると奇妙だわ。
うさぎも猫も犬も好きなんだけど、ズートピアのジュディ・ホップスの動きはかわいい。アニメもこういう細かい描写ができるようになったんだなと感心する。日本のアニメとはまた違うANIMEだよね。スペイン語で見たから、声もすごく合っててよかった。日本語ではどういう声で話すのか知らない。
アメリカの陸上選手、200m、400mのアリソンフェリックスがスポーツ選手としても好きで、ときどきオリンピックや世界陸上の動画を見るんだけど、なんかジュディ・ホップスの動きがアリソンフェリックスに似てる。
あと、ミニオンズが大好き!!これ、パソコンの背景に設定してる!
ミニオンズのマグカップとセーターも買って愛用している。アイフォンの裏にもシールを貼って遊んでる。眼鏡のマーゴがしっかりものの思春期で微笑ましい。
以上、完全に蛇足でした。
韓国文化は国家戦略的に、南米のコロンビアに上陸している。
外見では区別がつかないから、韓国人だと願いを込めて話しかけられたときに「ぼくは日本人なのよ」に、すこし申し訳なく思う。
言うほど国の違いを理解していないから、べつに「ああ、日本人ね!問題ないよ、話せてうれしいよ」ともフォローで言ってくれる。意外と本気で国の違いや文化の違いを知らない。それを正確に説明できるほどの知識を僕が持っているわけでもないが。
日本は、自動車産業やアニメ、家電製品で世界的にも成功している。でも、それらはすでにトヨタ=TOYOTAであって、TOYOTA=日本というイメージはあまりない。それらの固有名詞はすでに、その単語だけで一定以上の知名度を得ているからだ。
だから、日本政府や日本の企業は、特にサブカルチャー分野、は積極的に日本の文化や日本人を通して海外の市場に送り出すべきだ。
その人たちが活躍してくれることで、日本に興味を持ってもらえるし、日本のことを良く知ってもらえる。親日のひとが増える。
日本で育った身からして、日本のこと(中身)を知ってくれる人が増えてくれると嬉しい。
世界人口76億人のうちの75億人が外国の人である現状を考えれば、海外で親日のひとを増やすことがいかに重要なことかは、これから20年30年後はっきりとわかるようになるだろう。
中南米の人口は6億ちょっとで世界人口の10%弱だけど、彼らはこれからも伸び続ける。
幸いにも、韓国のひとたちが「世界におけるアジア文化市場」を開拓してくれているので、その後を追っていけばいいだろう。
日本人は韓国人のように同じ顔をしていないので、典型的な日本人像がどういうものかを探さなくてはいけないと思うが、ここコロンビアでは結構アジア文化市場は大きい。
コロンビア人はテレビ大好きだから、ひとつケーブルテレビの番組を買ってもおもしろいのかも。
日本で昔放送されていたグリム童話が放送されていたりする。日本のしゃべくりバラエティー形式は、日本独特のものだから、ああいうのを提供できたら受けそうだけどね。
今話題のジャニーズなんかで、海外専用ユニットをつくってみればいいのでは?
Chao
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