ドラえもんの「未来の科学技術」と子どもたちへのインパクト

ドラえもんの「未来の科学技術」と子どもたちへのインパクト

アマゾンプライムにドラえもんの映画がたくさんあるので、観る。
童心に戻れるし、「ドラえもんズの映画、またやらないかなぁ」と思ったりする。

それに、大人になった視点でも観ることができるから、同時に二度楽しい
そして、もちろん泣く。

ドラえもんチャンネル https://dora-world.com/stayhome

ドラえもんが出す「未来の科学技術」

近年の映画では、タケコプターが貸し出し式ではなくて、みんな自己管理になっていて驚く。
ドラえもんに「ねぇねぇドラえもん、タケコプターだしてぇ~~」と頼まなくても、みんな自分たちで持ってる。
ジャイアンもスネ夫も、しずかちゃんものび太もみんな自立し始めている。

どこでもドアやスモールライトなど、ほかの馴染みのある道具は、さすがにドラえもんが管理しているけども。


すごくひさしぶりにドラえもんを観ると、
ドラえもんが未来の道具を使うと、子どもたちは、この技術開発の方向性に対して違和感を感じなくなるのだろうなぁと思う。


たとえば、
「映画ドラえもん 新・のび太の日本誕生」では、
 ・作物を植えるとカレーライスや牛丼の実が成って、完成品を食べることができる道具
 ・動物と動物を掛け合わせて、ユニコーンなどをつくる道具
 ・雨や肥料を空中散布する道具
などが登場する。

※この記事では話として取り上げるだけで、アニメのなかの話なので現実的にはまったく問題ではない。

ドラえもんは未来から来たロボットなので、未来の秘密道具なわけだし、未来が明るくなっていいことだ。
夢がある!


でも、28歳と大人になった僕は、
 ・子どもたちはレンジでチンして簡単に食べることのできる完成食品を好むようになるだろうなぁ
 ・生物を組み合わせる遺伝子組み換えのような技術にも違和感を感じなくなるのだろうなぁ 
 ・天気をコントロールしたり、化学的な肥料を手間なく撒くことで植物が簡単に育てられると勘違いするのだろうなぁ
と考えた。


それらは科学技術としては最先端なわけだし、実現には可能性がある。

現代科学では扱いきれない「生まれた時代が早かった技術」

農業におけるEM菌のようなもので、
作物生産に貢献できる微生物というのは事実存在するわけだけど、
技術や商品として保証できずに「生まれた時代が早かった」だけのものはこの世界にもよく存在する。

遺伝子組み換え技術やEM菌などは、現代科学が追いついていないために商品や技術として改善途中になってしまっている。
「改善途中」というのは完成していないことを意味し、不確かな部分や科学的知見が不十分であるために現代では活躍できないものだ。

科学技術の方向性としては確かにその分野の最先端である。

ただ、技術というのは面白い物で、正しい使い方がわからなければ、開発者の意図に合わせた使い方をされない。


昨今、車業界ではSUVが大人気だ。
一時期車がほしくて調べたことがあった。
そのなかに、とても惹かれるデザインと機能を持った車を見つけた。
その車は残念ながら、昔1シーズンで廃盤となった車だった。
その車が、SUVブームになっている今の時代に発売されていれば、世間に評価され、もしかしたら覇権を取っていたかもしれない。

科学技術も、流行やデザインなどと一緒で、時代を飛び抜けて先取りしすぎると周りが付いてこれなくなる。
ぼくにファッションセンスがなく、置いてけぼりにされているのと似ている。
シャツにジーパンで十分だと思うけどもね!

「刺身が海を泳いでいる」という柔軟な思考

自分と別の世代のひとの話はよく聴かないといけない。

そういう意味で、今の小中学生に関するニュースによく耳を傾ける。
なかなか話をする機会がない世代だからだ。

そのなかで、冗談なのか冗談でないのかわからないことで、
「スーパーに刺身の状態で魚が売っているから、短冊の刺身の状態で海を泳いでいる」と考える子どもがいるという冗談がある。

そんなわけあるかい!!とぼくは思うわけだが、
魚には触れずに、刺身しか認知していなければ、切り身の状態で泳いでいると考えられなくはないかなと同情する。

「地球は平面だ」としか考えられていなければ、そのひとにとっては地球は平面になるからね。


それに柔軟に頭を働かせれば、
切り身の状態で魚が泳いでいれば、そのほうが便利だ!
ニジマスの塩焼きは食べれなくなるけど、サケの切り身は加工なしで食べることができるようになる。
魚に目がなくなっちゃって、「魚」の概念は変わってしまうけど、その世界はそれで興味深いと思う。

ドラえもんが生きることのできない私たちの未来

子どもたちはだいすきなドラえもんを観て、きれいな映像と感動的なストーリーで「ドラえもんは未来なんだ!」と感じる。
ドラえもんは未来の味方だから。

四次元ポケットから登場する未来の秘密道具も科学技術として非常に最先端で、のび太が使い方を間違えなければ、世界を破滅に追いやることもない。
それに、たとえ悪い影響が起こっても、ドラえもんが元通りにしてくれているだろう。


子どもたちが秘密道具に慣れ、その方向に技術開発を行うことに抵抗がなくなると、どういう未来になるのだろうか?
ドラえもんになにか責任があるわけではない。
総じて私たちが想像する未来というのは、「自然派」か「超ハイテク技術派」に別れる。
「自然派」の世界を選択した延長線上では、ドラえもんは生まれない。
ドラえもんもドラミちゃんも、ミニドラえもんズも、ノビスケやセワシも、超ハイテク技術の未来社会で生まれたから。
鉄腕アトムも好きでマンガ全部持ってるけど、鉄腕アトムもドラえもんも未来の世界はだいたい工業的な外観をしている。
(手塚治虫の作品の場合、そのような社会は滅亡するけど)


ドラえもんというアニメが子どもたちの技術開発のリミッターを外し、
幼少からのドラえもん教育により、そもそも「先入観」さえ生まれずに超最先端技術のイメージを抱かせる。

きっとその世代は、秘密道具のような人間が作り出した最先端科学のたまもので、地球をよくできると考えるだろう。
けれど残念ながら、いまの10歳の子どもたちがそのイメージのまま大人になったとしたら、世界を救うことはできない。
今の科学技術では、彼らがきっていくべき舵の方向は、「自然派」でなくては存続せず、その世界にはドラえもんはいないからだ。


ドラえもんを観ていると、どんなときも、道具の使い道は使う人間によることがわかる。
のび太やしずかちゃんのように、みんなが清らかな心を持っていればいいのにね。


子どもは純粋で、童心はいつまでも忘れないようにしたい


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Chaito

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