「僕の犬じゃない」が言えない協力隊:英語は2年間で忘れます

協力隊で英語圏以外で活動している隊員の多くが、帰国後英語を再度学びなおさなくてはいけない。
なぜなら、現地語によって、英語がかき消されるからだ!!

 

 

「これは私の犬ではありません」が言えん!!!

ぼくはコロンビアで2年間スペイン語だけで活動していた。
スペイン語は難しいかもしれないが、いま英語よりもスペイン語のほうが楽だ。

英語を理解することはできても、口から出る英語がスペイン語になってしまうのだ。

以前、コロンビア、カリブ海上にあるサンアンドレス島という綺麗な島に遊びに行ったとき、ビーチで寝っ転がっていると、犬が何匹かやってきて、ぼくが寝ていた日陰のすぐ脇で涼み始めた。
コロンビアの犬は人懐っこくて、基本的にストレスフリーというか、誰の近くでも気兼ねなくリラックスする。
その犬も、僕のすぐ近くで穴を掘ったり、グデーと涼んでいたりと、気ままに過ごしていた。

そこに、ドイツ人夫妻らしいひとが、

「英語わかる??」と聞いてきたので、「Sí はい」とスペイン語で答えた。
まず、とっさに出るのはスペイン語である。

そのあと、
「その犬はあなたの犬なの?」と訊いてきたので、

「ええええ、No」とだけ答えた。

 

Dog が出てこなかったのだ!!

それ以外にも、帰国の際のフランクフルト空港で、手荷物にiPadを入れたままにした際、
「なんか変なモノ持ってた?」と言えないとか、

スペイン語なら考えずに言えるのに、英語に全く対応できない。

 

スペイン語の語順をそのまま英語に直そうとしても、英語の単語がそもそも出てこない。
「犬」さえ瞬時に英語で出てこないんだから、なかなか英語を話すのは難しい。

言っていることは理解できるし、英語の映画も問題なく理解できるので、復讐すればススっと思い出せるんだろうけどね!

 

 

スペイン語も英語も、『外国語』のひとくくり

英語を聞いているとき、特に「英語を理解しなくちゃ!」という風に頭のなかが切り替わるわけではない。

アルファベットをそのまま考えずに、脳が処理していく感じだ。
だから、英語とスペイン語で話しかけられても、何語かを考えずに頭のなかで勝手に理解していく。

ぼくにとって、どちらの言語も『外国語』というくくりのなかにあるのだ。
だから、脳の処理も「スペイン語で話してきているから、スペイン語モードにしなくちゃいけない」という風には切り替わらない。
自動モードになっているのだ。

英語の文章を読んでいても、今のぼくはスペイン語も英語もその言語が何語か認識せずとも読むことができてしまう。
だから、同僚と話していると、「英語わからないんだから、スペイン語に訳してよ!!」と言われて初めて、英語を読んでいたことに気づくことがたびたびあった。

不思議なものだ。
いまのぼくの脳は、アルファベットをアルファベットとしか認識していない。
コロンビアに行く前は、アルファベット=英語だったのが、今ではアルファベットの第一候補はスペイン語になっている。
さらに、語彙や語順を勝手に脳が自動認識して、スペイン語か英語かを判断してくれる。

だから、何も考えずに、文章を理解したり、映画を理解することができる。

 

 

昨日地元の駅で、2時間くらい人を待っていたとき、駅が発展していたからその辺を歩き回っていた。
そこでひとつのお店で「AZUL」という名前のお店があった。

AZULというのは、スペイン語で青色 Blue という意味である。

これを「なんて書いてあるんだ??」と考えずに、『なんで青なの??』とまず第一に疑問に感じた。

あたまのなかで、AZULが「青」であることを自動翻訳してくれているのだ。

そういうとき、
『この2年間コロンビアで生活していたのが夢のようだったな』という嘘のような事実が、本当にあったことを感じることができて嬉しくなるのだ。

 

スペイン語を忘れたくないから、これからも友だちと連絡をとったり、日本の情報を発信していくつもりだが、2年間で習得したスペイン語がどのくらいのスピードで失われていくのかを知ることも大切なことだと思う。
そういうことも報告していきたい。

 

 


1日1クリック、お願いします!
ランキング参加中♪ →青年海外協力隊

応援いただけると、嬉しいです

*ただのブログ村のリンクです

スポンサードリンク
 




 




 

Chaito

LEAVE A REPLY

*
*
* (公開されません)