生きるためには、モノを買わなくてはいけない。
お店で商品を買う。

レジで「ピッ」としてくれるお店は良い。
店主の頭レジスターで計算してくれる場合、ぼったくられることがあるので、きちんとその計算式に耳を傾けよう！！

算数は基本必修科目である。
だから、みんな算数はできるはずだ。

”はず”なのである。

 

数学までは求めずとも、算数なら問題ない。とりあえず、四則演算さえできれば、お店の会計はできる

 

はずである。

 

コロンビア人は引き算が苦手

協力隊の一大派閥は、算数関係の小学校教育である。小学校教育という職種で派遣される隊員の多くは、算数を教えている。
コロンビアにも、JICAが金銭面もボランティアも支援している算数の大きなプロジェクトがある。何代かに渡って、コロンビアの算数の教科書を改訂しようとしているのだ。

教え方や考え方、数字のとらえ方がおかしいようだ。
ぼくは算数はできないので、この辺の「なにが辺なのか」はほかの隊員のブログを見てほしい。

 

コロンビア人の計算式を聞いていると、どうにも引き算が苦手みたいだ。

 

 

 

ぼくが７,３００ペソのものを、１０,０００ペソを払って買う。

すると、コロンビア人店主は
「まず、８,０００ペソまでの７００ペソね」と小銭を渡してくる。

そのあと、
「１０,０００までの２,０００ペソ」と札をくれる。

 

つまり、
いくつ足せば、１０,０００ペソになるかを計算している。

足し算だ。

１０,０００ペソにするためには、７,３００ペソにいくつ足せばいいかを計算しているのだ。

 

 

まぁ、足し算と引き算は裏と表の関係のようなものだから、特に大きな問題はないのかもしれない。

 

 

それでも、ときどきこの計算の過程で間違えられる。
数字が少ないうちはいいのだが、２６,３５０ペソのモノを５０,０００ペソで支払うと、同じ手順で足し算を始める。

１０,０００ペソ以下の細かい額を清算する。
６,３５０ペソ ＋ ？？？？？ペソ＝１０,０００ペソ
「７,３５０、８,３５０、９,３５０と、６５０ペソね」と３,０００ペソと６５０ペソを導く。
お札を数えながら、１,０００をどんどん足していくのだ。それで、小銭で払う小さい額まで行くと、小銭をカウントする。
このお金をすぐに渡してきて、頭の中の計算式を１度リセットする。

この段階で、３０,０００ペソまでの額が清算されている。

 

その後、大きな額を計算して、大きな額の札を清算する。
３０,０００ペソ ＋ ？？？？？？ペソ＝５０,０００ペソ

 

彼らは必ず声に出して、計算してくれる（声に出さないと、計算できない）ので、「へぇ～、そういう風に計算しているのね」とわかる。

ケータイをいつもいじってるんだから電卓を使ったり、紙を使えばいいのに思うのだが、彼らは口頭で頭の中で計算をする。

ちなみに、コロンビアに来て１度も、コロンビア人が計算式を書いて計算しているところを見たことがない。

 

このように、計算違いによってぼったくられることもあれば、儲かることもある。
数回、２０,０００ペソの紙幣を渡したのに、相手が１０,０００ペソ紙幣だと勘違いしたことがあった。
購入するときは、「○○ペソを渡したよ」と言ってあげると良いだろう。お互いにとって

今日、この記事を書いていて、スーパーに行ったら、レジのところにこういう政府の広告があった。
【あなたは正確なお釣りをもらう権利を持っています】

この広告は、５０ペソの硬貨を渡さないことを予防するためのもの。
５０ペソというのは、コロンビアペソのなかで最も少額のお金。日本円では、２円に届かないくらい。
正直ぼくはいらない。重くなるだけだから。この５０ペソで買えるものはなにもないし。
だから、信号機のところで支援を必要としている人たちに、あげている。もちろん、５０ペソだけじゃないけど。

コロンビアに来たばかりのころ、ボゴタに住んでいて、そのころスーパーでお釣りがきちんと返ってこなかったことを思い出した。
あのころは、レジの人がなんて言っているかわからなかったから、「Sí, sí　はい、はい」としか言ってなかった。なつかしい。

 

 

料理のオーダーも、紙を使わずに頭のなかで覚えて、オーダーを通す。
だから、「○○と××以外に、何を注文しましたっけ？」と聞き返しにくることがよくある。

まぁ、よくある光景なので、微笑ましくにこやかに迎え入れる。

 

スマホずっといじってるんだから、電卓とかそういう便利な機能使えばいいのに、と思う。

こういうことを通して、日本の算数教育がしっかり体系化されていることに気付く。