コロンビア女性から最近求婚されるんですが
最近よく求婚される。
隊員の帰国が近くなると、よく言われることだと思う。
帰国が近いので、必然的に会話をしていると「いつ、日本に行くの?」「いつ、コロンビアに帰ってくるの?」という話の流れになる。
今年の8月にコロンビアに旅行に戻ってきたいと思っているので、「今年の8月に自分のお金で旅行に戻ってくるつもりだよ~」と伝える。
「日本から彼女を連れてくるのか??」「コロンビアで働かないの??」と話は進む。
スーツケースは23kgまでだから、上半身だけならOKです!!
15歳以上の女の人とはなしていると、『話のネタがなくなったから話題作りのために』というわけではなく、唐突に話を割って「ねえねえ、私を日本に連れてって?」と言ってくる。
コレ
めちゃくちゃ言われる。
そのたびに、「23kgまでならスーツケースに入れることができるから、連れていけるけど、何キロなの?」と返す。
そうすると、実際に自分の体重を言ってくる。
「上半身だけなら、連れていけるんだけどね」と、なる。
ふざけているうちはまだいいのだが、「東アジア人」というアイデンティティに本気で憧れている女の人がいるから注意が必要だ。
Kpopのおかげで、東アジア顔が一部の層に熱狂的に受ける。
⇒アジアカルチャービジネスにおいて、日本は確実に韓国に遅れている:アジアへの興味は韓国が入口
悪い気はしないのだけど、真面目度の高い求婚をしてくるときがあるのだ。
というか、実際パスポートを持っていないので、実質的には不可能なのだが、「愛は不滅である」コロンビア人は基本的に地球の裏側でも機能すると思ってるので、言葉をきちんと選んで対応する。
コロンビア人の場合、日本の情報がほとんどないので、日本人=めちゃくちゃ金持ちという式はない。「外国人」という大枠でくくられているので、旅行にくることができるレベルのお金持ちだと認識されている。だから、ぼったくられること多々。
というわけで、コロンビア人女性の場合、お金目当てで付き合ったり、お金目当てで求婚をしてくることはない。これは断言したい。
コロンビア人は恋愛においては、あまりお金になびく傾向はなく、その人となりや出逢いを大切にする。だから、地元の幼馴染と結婚したり、中学生のころからずっと付き合ってそのまま結婚していく人が多い。(ぼくの周りでは)
おもしろいことに、ぼくが男ということもあるだろうが、コロンビアの男のひとが「俺を連れてってくれ」と言ってきたことは一度もない。ぼくが日本人女性だったら、きっと話は大きく違ってくることだろう。
連れてってもいい。。。。のだけども
ぼくはまだ、彼女たちがどういう意図で「連れていって」と言っているのかわからない。
だから、彼女自身で飛行機代を払って、パスポートもビザも全部準備したうえで、「ジュンペイ、一緒に日本に連れてって」と言うのなら、別に何の問題もないのだ。
日本語はもちろんのこと、英語に自信がないコロンビア人が、日本語とすこしの英語通用しないジャパンに来るためには、スペイン語を話せる日本人の友だちと一緒に行動することが最も簡単な方法だからだ。
でも、ときどき明らかに、『私のすべてを捧げるから、日本に連れていって』というタイプの女性がいる。
無論、パスポートを持っていないので、今すぐ起きる現実的な話ではないのは確かなのだが、そういう意思を持ったひとの相手をすると悪い気はしないのだが、少し疲れる。
コロンビア人と真剣に付き合おうとするなら
このテーマはあとで、別にきちんとまとめるが簡単に。
コロンビア人をパートナーとして、日本に連れていくのは難しい。
まず、
1)家族と離れて過ごすことに慣れていない。家族と離れて暮らせない
農家さんちのかわいいワンちゃん。ゴムで括り付けられている。農村では放飼いが一般的なので、「何か悪いことしたの?」とみんなに質問されていた。コロンビア人もこういう感じで、”家族との強い絆”に縛られている
これが一番基本的かつ一番核心的な理由だ。日本のように、「1人立ちをするために、1人暮らしをする」という文化はない。だから、家族と離れる場合は、親族の家にホームステイする。それでも、毎日1回くらいは電話をする。1回で済めばいいが人によっては2回、3回も当たり前だ。海外に居ても同じだ。同僚のひとりの息子がオーストラリアにワーキングホリデーで行っているのだが、毎日夕方の決まった時間にアプリを利用して電話をしている。
「電話をしないと、何か悪いことが起きた」と思って心配するそうだ。
ぼくは、「電話をするときは、本当に困ったときだけ」なので、2年間で2回だけ家族と声でやりとりをした。
このように対極にある、日本とコロンビアの家族との距離感の違い。
われわれが「毎日電話するなんて、すごいな」と思うのと同じように、彼らも「全然家族と電話しないなんて、ありえない。それは健全な家族との在り方ではない」と思うのだ。
2)日本でどういう仕事に就く?
多くのコロンビア人が英語を話せない。州一番の公立大学の学生も、英語ができない(読むことも、聞いて理解することも)。周りの国に旅行するにしても、母語であるスペイン語で中南米のほとんどすべてを旅行できるし、そういう意味であまり英語を勉強することの現実的なメリットを感じていないのだと思う。
ぼくは結構真剣に、「コロンビア人が日本でできる仕事ってなんだろう」と考えるのだが、やはり語学を活かした仕事に行き着いてしまう。
コロンビアの専門職のひとはスキルはあるが、体系化された知識や体系化されたスキルではないことがほとんどである。だから、慣れ親しんだものや、慣れ親しんだ地域では通用するのだが、それを別の環境の別のモノに応用することができるような、理解の仕方をしていない。
彼らが活躍できる就職先については、帰国したあとにゆっくり考えてみることにしよう。
ただ、もちろんとても優秀なひともいる。ブカラマンガでは、日本の社会にもまれてもやっていけそうなひとをぼくは知らないが、きっとボゴタにはいることだろう。
あと、優秀な人材は、大学や大学院でヨーロッパやアメリカに行ったまま、帰ってこないことが多いので、人材の流出はコロンビアでも大きな問題になってる。
リーダーになれるような、思慮深い人物がコロンビアから出ていってしまうのだから、その分発展が遅れてしまっても仕方あるまい
おわりに
コロンビアで暮らすことや、コロンビア人と過ごすことはとても快適で居心地が良い。また、物資も十分にあるし、日本の常識が通じる場面ばかりである。
でも、ぼくはコロンビア人と一緒に働くことの難しさを、活動が終わる直前になっても感じる。それが、ぼくが唯一居心地の悪さを感じることだ。
だから、自分で仕事を作ったり、ほかの外国のひとが多く働く場所にまじって働けば、きっとすごく充実した日々を送ることができるようになると思う。
今回の帰国に際して、ぼくがコロンビア女性を連れて帰ることは………………..なさそうだ。
そろそろ、荷造り始めなくちゃなー
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