甘ったるい香りがする『大麻のマリファナ』

 

 

 

マリファナ

 

 

 

 

先入観なしでこの音を聞けば、女の子の名前のようなかわいい響きだ。

スペイン語でつづると、 marihuana となり、見た感じあんまりかわいくなくなる。なんか「ウワウワ」してる。

スペイン語では「マリゥアナ」と発音する。

 

ぼくはコロンビアに来て、マリファナをたくさん見かける。
農家さんが、マリファナを家庭の医療用に栽培しているからだ。だから、一株、二株ほどを栽培してる。

 

マリファナの葉っぱを千切って食べても何の影響もないし、幸せな気持ちにもならない。
幸せになるマリファナは、葉を炙るプロセスを経てから消費されるからだ。

コロンビアでは合法的に一般薬用に利用されることもあり、路上でマリファナ成分入り液体が、目薬のような小さいボトルで売られている。あの堂々とした態度からするに、合法なのだろう。

「マーリファナ。マリファナ」と石焼き芋のようによく宣伝している。

 

 

さて、その一方で大麻として流通している場合もいくつか知っている。
どのように個人消費するのか知らないが、3cm×4cmの小さい透明の袋にパンパンに詰まったマリファナを、ある祭りで友だちと一緒にいたところ、5mil(180円くらい)でぼくに売って来たことがある。
どういう風に消費するのか知らないし、品質もわからない。本当にマリファナだったのかも知らない。だから、この値段が高いのか安いのかも全くわからない。

*買おうとしたわけではない

 

サンタマルタのタイローナ国立公園はビーチがとっても綺麗で、有名な場所。宿やサービス代が高いので、欧米からのバックパッカーが集まるようだが、そこではマリファナをみんな吸っているらしく、サンタマルタ以外からのコロンビア人観光客は不快感を覚えるそうだ。同僚が行った際に、マリファナを吸っている外国人(欧米人)ばかりで嫌な思いをしたそうだ。
一部の欧米からの旅行者は、マリファナ目当てでコロンビアに来るのだろう。

だから、サンタマルタやカルタヘナなどのカリブ海湾岸の有名都市には外国人相手に商売をするコロンビア人が多いし、そういう“悪い”外国人のグループがあったりするそうだ。悪いと言っても、他人に危害を与えるのではなく、勝手にマリファナパーティをやったりしてるだけだ。

 

 

 

農家さんちにある大きなマリファナの株。僕も一緒に写真を撮ったけど、公開するのは怖いので自粛。笑

 

さて、このマリファナ。
大麻を吸うことはコロンビアでも禁止されている。個人薬用容量であれば、所持していても合法だそうだ。
だから、吸っているところとその量を警察官に見つけられたらアウトだ。
そのため、みんな隠れて吸う。公園の木陰や警察の巡回路ではない場所で堂々と吸ったりもする。

一般人の近くで吸うので、その副流煙をほとんどのコロンビア人が嗅いだことがあると思う。ぼくも何度か嗅いだことがある。
漂ってくるから、不可抗力的に嗅いでしまうのだ。

 

この前も友だちの子どものサッカーの試合を見に行ったとき、観戦席の近くでマリファナを吸っていた若者がいたらしく、深みのある独特の甘ったるい匂いが漂ってきた。子どもが多くいる場所だったのでそのときは「警察を呼ぶか!」という流れになった。結局呼ばずにおじさんが注意をしに行っただけだったけど。

この観客席のすぐ裏で若者たちが吸っていたようだ

 

コロンビア人にとって、マリファナは薬用としてもとても身近なもの。

だから、若者がその辺で吸ってるのを見ても、基本的に注意もしないし、警察を呼ぶこともない。放置。

今日ホストファミリーと話したが、前一緒に住んでいた大学生は部屋でマリファナを吸っていたらしく、彼が部屋から出てくると、マリファナの香りがしていたそうだ。ぼくは気づかなかったけど。

 


コカインはちょっとマリファナとは違くて、ビジネス用。お金稼ぎ用。
同じ1キロの植物体でも、コカインの方が最終的に生産される大麻の量がかなり多いらしい。
だから、大規模に栽培されているのはコカインの方。面白いのは、国はコカインなどの大麻の栽培を禁止しているのに、国が統計データで大麻の栽培面積を出していること。
不思議。「把握しているなら、叩き潰せよ」とぼくは思うのだが、いろいろ理由があるのだろう。

国は、こういう麻薬栽培を縮小するために、この前の記事の最後にも紹介したようにアボカドなどの木本植物(柑橘系や果物など)での代替を支援している。

この記事→ コロンビアに来たら、大きなアボカドを味わってほしい!! コロンビア流アボカドの食べ方

ここ10年20年でかなり縮小しているようだ。友だちが昔は麻薬栽培で有名だった場所出身なのだが、今は田舎街の端の端、車でも2、3時間行った場所でしか栽培していないそうだ。

このコカインの収穫は時給が高いらしく、その街では若者がバイトしているようだ。

 

昨日ニュースになっていたが、
アメリカへの麻薬の輸出は、ニセ警官、ニセ麻薬犬とニセ空港スタッフが潜入して行っているようだ。
「この時代にどうやって麻薬を輸出するんだ?」と思っていたが、それこそ警官と空港スタッフもしくは貨物船スタッフが“ニセモノ”だとしたら、それほど難しいことではなさそうだ。だってそこにいる人がみんな、麻薬ビジネスに一役買っているのだから。

チョココーティングされた麻薬とかもあるらしいです。
そういう分野ではすごく発展している国です。

 

学校での子ども同士の麻薬売買も社会問題になっていて、一緒に住んでいる弟の学校は、学校に入る前に荷物をすべて警察に確認されるそうだ。大人が売るばかりではなく、子ども同士の売買があるのだから驚きだ。

こういうように、警察が各学校の玄関や周りに駐在している。もちろん、子どもたちを守る役割もある。

 

 

マリファナは、お茶の葉っぱを炙った甘ったるい香り。

マリファナの匂いは独特で、甘いのに重い。

数度嗅いだだけで、あの匂いは記憶に刷り込まれる。

マリファナと知らずにその香りがやってきたときも不快な匂いではないのだが、心が少しざわつく感覚があった。

コナンくんがペロッと舐めただけで「青酸カリだ!」と断言できるように、一度マリファナの匂いを覚えてしまえば、マリファナの香りを特定するのは簡単だ。

普通に日本で売っている芳香剤にもありそうな香り。あまり不快感はないけど、吸うのだけは絶対にやめてほしい。

 

コカインの葉でできている、コカ茶もペルーでは常用。一時期「体脂肪燃焼に効果がある」と流行ったマテ茶だって、加工プロセスを変えれば麻薬になる。

だから、コカ茶を日本にお土産で持って帰って返るのは、やめた方がいいのかもしれない。

ぼくら協力隊員は、訓練所で「コカ茶を持って帰ってくるのはやめたほうがいい」とアドバイスされた。

 

 

日本の皆さん、マリファナを日本にお土産で持って帰ることはおすすめしませんよ。

もし吸ってみたければ、コロンビアに永住してください。

コロンビア人でも大麻を吸っているのはほんのごく一部です。

 

*コロンビア人が幸せな理由は、大麻を吸っているからではなく、ナチュラルな幸福感です!!

 

Chao

 


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Chaito

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