Q. ¿コロンビアはどんな国? A. 愛と自由の国  愛について考えてみました


最近は,音楽の紹介ばかりでしたので,少しはコロンビアのことを紹介してみます.

 

コロンビアは,南米で唯一太平洋と大西洋(カリブ海)に面する国です.

200年くらい前まで,グランコロンビアという大帝国を築いていました.
今のベネズエラ・コロンビア・パナマ・エクアドルのすべてと,ブラジル・ペルーの一部がその領土でした.
そのため,コロンビア・ベネズエラ・エクアドルの国旗は似ています.
黄色,青,赤のトリコロール(3色模様)に各々真ん中に国のシンボル

パナマは,アメリカの外交的圧力によってコロンビアから切り離されました.
そのため,食文化などはパナマとコロンビアはとてもよく似ています.

と,まぁこういう地理的・歴史的な情報はほかのサイトでも見つかるので,基礎情報を知りたい方は調べてください.

 

 

さて,コロンビアに住んで,活動していて1年9か月経ちました.
その経験から得られたコロンビア人のことを書いていこうと思います.

国は国民がいて初めて成り立つので,国民性というのはとても重要です.

 

コロンビア人というのは,愛情を大切にします.
愛情というのは,夫婦や恋人の間だけでなく,家族や友人の間のものもです.
パートナー愛,家族愛,友人愛

そのため,家族と一緒にいることができれば,根底にある幸せは満たされます.
言い換えれば,ここが乱れることをとても嫌がります.
実家が心の寄りどころという表現がしっくりきます.

家族と離れて暮らすほとんどすべてのコロンビア人は,毎日親に電話をします.
1度のみならず,2度3度と

何か用事があるわけではなく,「何も起きてなくて,元気にしてるよー」という電話です.
安全であることを伝えるために電話するなんて,「何かあったときにしか電話しない」日本人とは逆の考え方ですよね

子どもは,学校が始まる前や学校が終わった後,友だちと遊ばずに家に直行します.

 

【農村部では】
まず,農村では歩いて30分,1時間かけての通学が当たり前.
しかも朝7時から”授業”が始まります.早いですね~

それで7時~12時まで授業が行われ,午後は自由

もしくは,大きな学校になると,高学年(日本で言うところの中学高校生)が午前の7時~12時,低学年(小学生)が13時~17時といったように
午前と午後で分かれている学校も多くあります.

 

【都市部では】
つづいて,都市部ですが,
僕が住んでいるブカラマンガ市は100万都市なので,車の往来が激しく,渋滞がえげつないです.
この渋滞をつくっているのが,学校への子どもの送迎.
みんな子どもを車で連れて,片側2車線しかない道路の1車線が子ども送迎のためのレーンになります(勝手になる,そういう制度があるわけではない).
また,近所の子ども同士でタクシーを乗り合って来る,帰ることもあるので,黄色のタクシーがそのレーンをのろのろとわき見運転で通り抜けます.
クラクションを慣らされても,特にコロンビアではお構いなしです.

子どもたちの授業は,農村部と同じく午前午後の二部制であることが多いようですが,僕の家ー職場間にある学校は7時~14時です.
職場への行き来の時間とかぶり,「コロンビア人の中高生は日本の成人みたいだな~」とすれ違うたびに良く思います.

 

農村部では,同じ学校でも家同士の距離が果てしなかったりするので,学校が終わった後に遊ぶことはありません.
家が近い子供たちが一緒に登下校して遊んでいます.
近隣の家でグループのようになっているので,6歳児から14歳くらいまでの子どもたちがよく遊んでいるのを見かけます.
15歳近くになると,ケータイでワッツアップ(中南米で主要のSNS ラインのようなもの)をしたり,フェイスブックをしたり,男の場合はバイクを借りて遊びに行ったりします.

都市部では,親の送迎のもと家に帰って,家族と一緒に時間を過ごすことが大好きです.
親が基本的に過保護気味であるからか,15歳以下の子どもを1人で外で歩かせることはありません.
そのため,家のなかでケータイをいじっているか,テレビを見てるか,寝ているかです.

僕は都市部に住んでいて,ホームステイ先の子どもと散歩に出かけたりしますが,
1か月近くの長期休暇であっても,外で友だちと会って遊ぶとか,
友だちの家に遊ぶということはしません.
家でゴロゴロして,両親と一緒に何かしたりして満足しています.

 

ぼくが休日に,
寝て,ご飯食べて,読書して,ご飯食べて,寝て,散歩して,ご飯食べて,寝る
というナマケモノのような生活をしてリラックスすると,
ぼく自身は心のなかで,「1日を無駄にしてしまったな.....」と少し後悔するのですが,コロンビア人は子どもに限らず,そういうことはありません.

「今日も1日何も悪いことが起きず,みんな元気に過ごすことができました.平穏で幸せな時間をありがとう 神様」と思うようです.

家族愛が根底にあって,そこにいてくれるだけで幸せを感じることができるなんて,とても幸せですね

物質欲に溺れていないというか

 

 

 

友人愛も同様です.

ご飯に誘われたり,家に誘われたり,バーに飲みに誘われたりしますが,
基本的に居るだけで満足なようです.
もちろん話したりしますし,ご飯もおいしいですが,

「何かをする」ということは,友人やパートナーと一緒に時間を刻むための手段にすぎない ようです.

時間を共有できることがうれしい.
コロンビア人みんながそうに考えますから,
「うれしい」「しあわせ」という感情のうずが生まれる.

 

良いことですね

 

おもしろい話を提供できたから  とかそういうものではなく,
くつろいでストレスフリーな時間を過ごすことができたから幸せ

上下関係はないですし,誰が年上かを気にすることも,
ソファがあればそこでのんびりしてても,特に問題ありません

 

 

そのひとがそのときの最も幸せなこと,したいことをすればいいだけなのです.
それがとがめられることももちろん一切ありません.

これは「愛」のもとに築かれた素晴らしい自由だと思います.

 

 

恋愛事情 (簡単に)

また,恋愛に関しては,
容姿よりも性格,
性格よりも幼馴染・地元のひと といった感じです.

まず容姿の多様性はえげつないです.
女性も男性も,肌の色,髪の毛の色,身長,体型,顔のパーツ,目の色などなど.
欧風なひともいれば,アンデス系のインディアン風のひともいます.
満場一致で「あの人かわいい」「あの人かっこいい」となることはないです.

あと,男の人はスタイルをかなり重視しますね
むちむちな感じのひとが好きみたいです.
特におしりをよく見ているようで,女性もよく走ったり,ジムに行っています.

ですが,モデルや雑誌の女性は細見(細見といっても,ビーチを走ってそうなスポーツ体系)なので,細身のひともいます.
標準体型のひととぽっちゃり系の二極化が進んでいる感じです.

意識の違い というか,
目指している”美”が違う という感じです.

同じ家でも,お姉ちゃんはふくよかで,妹は標準体型であったりします.
同じご飯を食べているはずなのに

それでも,15歳くらいになると,学校で恋人がほぼほぼできるようです.
よくフェイスブックにあげてます.
そこでも,体型がどうとか顔がどうとかではなくて,性格というか,愛の深さというかそういう内面的なパートナーへの情の深さを重要視している気がします.

学校で出会う人は,当然地元,もしくは同じ農村の子になり,
コロンビア人はパートナー愛が強いですから,そのまま学生恋愛からゴールするケースや同じ学校の先輩後輩でパートナーになるパターンもあるみたいです.
なんたって,小学生から高校生まで(7~18歳くらい)が同じ学校にいるんですからね.

コロンビア人のカップルを見ていると,
愛は時間とともに深まっていき,共依存型になっている気がします.

日本では,「相手に依存したくない」,「何かあったときのために自立しておかなくちゃ」という風潮がありますが,
コロンビア人は家族愛や友人愛もそうですが,困ったときは自分のことのように助ける,用事がなくとも連絡を取り合うので,
パートナーは仕事や学業以外の時間はほとんどずっと一緒にいます.

しあわせな時間をたくさん共有したいのでしょう

とりわけ,ずっと話し続けたりするわけでもなく,一緒にいたいようです.

これも,時間とともに相手を信頼する日本人とは少し違いますね.
多くの日本人は,相手を喜ばせるために何かをしたり,男性が何か楽しい話をして女性を喜ばせることが当然のことのようになって,それを女性側が判断する,評価するような暗黙の仕組みがあるような気がします.
2人で時間を築くという考えが希薄な気がするということです.

 

 

一方で,
コロンビア人男性は文化的に,「お姫様 princesa」「俺の人生 mi vida」「俺の愛 mi amor」と彼女のことを呼びます.
しかし,女性側も受け身ではなく,かなり積極的に意中の男性にアプローチします.

特に,コロンビアでは女性は女性の美貌を武器として存分に使います.

最近 F1のコンパニオンが廃止されましたが,
コロンビアでは女性は男性のためにおしゃれをします.
(日本では女性は女性からの評判を気にして,同性受けの良いものを選んでると思います)

そのため,身体のラインがよく出るスキニー的なジーンズをはいています,基本的に.
スカートのひとはほとんど見かけません.

また,上は胸を強調した服を着ていることが多く,ブラジャーがスケスケの薄い生地のエレガントなシャツ(すみません言葉を知りません)を着ています(そういうイメージが一番近い).
もちろんみんながみんなではないですよ

ダンスが文化に深く根付いた国では,男性と女性が自然とペアになるので,男性は筋トレに励んで良い体をつくったり,一方で女性は男性を魅了する服装を選んだりするんだと思います.
また,ダンスでは抱き合うように踊るので,男のひとでもほとんどみんな香水をつけます.

あと,ほかの人の汗を嫌がりませんね
挨拶のときに,ほっぺとほっぺを合わせることになっても,気にしません.
不思議です

人との距離感が近い文化だと,いろいろと感覚が違うのでしょうね

 

 

 

最後に,

コロンビア人が地元の人や幼馴染とパートナーになりやすいのは,
家族と離れて過ごすことができないから.

家族とは,何歳になっても,会えないと不安のようです.
それは子どもの話ではなく,
『親にとって,子どもはいつまでも子ども』といいますが,
まさにそんな感じ.

コロンビア人の留学先,移住先は,
スペイン,フランス,イタリア,オーストラリア,カナダ,アメリカ
この5つをよく耳にします.

スペインは言わずもがな,言語・歴史的なつながり
イタリアもそれに近いですね,イタリア語が言語的に似ているし,WW2の後にイタリア人が移民としてイタリアにやってきた背景があるそうで,コロンビア人で親戚がイタリアやスペインにいるひとはおおくいるようです(僕の周りではよく聞きます).
フランスは憧れ的な位置づけ.フランスの現状を知っているわけではなく,我々日本人が「花の都パリ」のイメージを持っているのと同じような感覚です.
オーストラリア,カナダ,アメリカは英語の勉強
特にアメリカは,優秀なコロンビア人が多く移住しているので,そのような親類を頼って,「アメリカで生活していた」というステータスのために行く人もいます.
カナダはコロンビア人でもビザがおりやすいから

とまぁコロンビア人の周りには,結構海外で暮らす,海外で勉強するという選択肢が転がっています.
優秀な人ほど,海外で勉強したがり,そして戻ってこないパターンもよくあるそうです.
でも,ほぼ毎日電話しないと生きていけません.

むしろ離れた場所に住むのであれば,毎日電話できるかどうかをまず第一に検討するレベルです.
ケータイのことや,話せる時間などなど

また,家族と一緒に住んでいることが多いので,料理の作り方を知らなかったり,洗濯を知らなかったりします.

日本でも,「一人暮らしをしたことがないひとは自立していない」というようなことを気にする人もいますが,まぁ似たようなところでしょうか.

 

 

まとめ

コロンビアのひとは,このように愛に囲まれ,愛に支えられた世界のなかで生きているので,心にゆとりがあるのだと思います.
心にゆとりがあれば,小さなことで怒ったり,時間に多少ルーズでも許容できます.
何か嫌なことがあっても,つらいことがあっても,家族やパートナーが無償の愛で支えてくれるから,立ち直るのが速い.

「誰かに裏切られるかもしれない」という気持ちが心にあると,それはとてもストレスです.

「裏切られるかもしれないけど,それでも常に無償の愛を与え続けなくてはならない.そうしなければ,無償の愛の輪は広がらない.』的な内容のことを心理学者のアドラーが言っていました.

人類皆友だち に近いものですね.
それを実践してるコロンビア人って,人間関係のことに関してはすごくよく理解しているんだなと思いました.すくなくとも,同じ文化を共有するコロンビア人同士では

「相手が今していることは,相手が今幸せを感じるために必要なことなんだ」と考えると,少し納得しやすい気がします.

「自由」の部分はまた別の機会に

 

 

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Chaito

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