なぜ、コロンビアの隊員は2年間で20回以上も飛行機に乗らなくてはならないのか?

なぜ、コロンビアの隊員は2年間で20回以上も飛行機に乗らなくてはならないのか?

この3日間、公務のために、任地ブカラマンガから首都ボゴタに上京をしている。

コロンビア隊員の場合、年に2回ボランティアの中間報告会がボゴタで開催される。
派遣期間1年頃に、それまでの活動内容や2年目の活動計画を発表するためだ。

派遣国によって、この公務の頻度や内容は違う。
帰国直前に、2年間の活動を報告する、最終報告会を行う国もある。

コロンビアの場合、ボランティア全員が召集されるのは、1年に2度の中間報告会(6月、11月)だけである。

コロンビアは危険地域が多いから、国内移動のほとんどは飛行機

コロンビアはこの地図のように、国内全土が濃い黄色が多い。

これは、日本の外務省が定めている安全マップに沿ったものである。

外務省:海外安全ホームページ コロンビア

 

ザックリと説明

濃い橙色が危険度3: 危険だから、旅行はもちろん、仕事でも入っちゃダメ
橙色危険度2:危険だから、旅行はダメだけど、仕事なら特別な届けを出せばオッケー
黄色危険度1:注意すれば、旅行も仕事もオッケー

だから、濃い色ばっかだと「危険すぎて、どこにも行けないじゃないか!!」となる。ちなみに、この地図には赤色がないが、赤色は退避勧告が出ている地域になる。緊急を要する場合だ。赤は流石に今のところない。

隊員が派遣される都市は、当然安全な場所(危険度1以下)であるから、僕の任地も黄色である。

外務省管轄のJICA協力隊なので、我々はこのルールに基づいて、国内を移動しなくてはならない。

この赤や橙が厄介なのは、その地域をバスや車で通ることも許されないということだ。
『進入不可』である。

そのため、コロンビアでコロンビア隊員が長距離バスを使って、県を複数またぐことができるルートは、3つだけである。
たった3ルートだけ!

夜間のバス移動は禁止されている。そのため、隊員が国内を移動する際は、飛行機を使わざるを得ないのだ。

というわけで、今回公務のためのブカラマンガ→ボゴタの往復も飛行機である。

これは、公務であるので、当然のことながら旅費は公費負担である。遊びに行くわけではないので。

 

ボゴタを経由しないと、他の都市に行けない

僕の飛行機経験が着実に増えて行く理由。

それは、コロンビア国内線の航空会社の飛行機はすべてボゴタ経由でないと飛ばないからだ。

僕が任地から、カルタヘナというカリブ海沿いのリゾート都市に行くとする。
任地ブカラマンガからカルタヘナへは直通便があれば、飛行機で1時間ちょっとのフライト時間だろう。

でも、直通便が通っていないので、一度ボゴタに飛んで、そこでカルタヘナへ飛ぶ飛行機に乗り換えなくては行けない。
この乗り換えは、普通に待合室で1時間とか待つタイプである。

だから、ただカルタヘナに遊びに行くだけなので、行きだけで
ブカラマンガ→ボゴタ
ボゴタ→カルタヘナ

と2回飛行機に乗らなくてはいけない。

帰りも同じく、
カルタヘナ→ボゴタ
ボゴタ→ブカラマンガ
となるので、週末カルタヘナに観光に行こうとするだけで、4回飛行機に乗る羽目になる。

これ、かなりめんどくさい。
そもそもめんどくさいシステムになっているのに、去年コロンビア国内線一番大手のアビアンカAvianca航空のすべてのパイロットが、賃金引き上げのためにデモ(仕事集団ボイコット)をしたため、今でも飛行機が時間通りに飛ばないことしばしばである。

最終的にこのボイコットは、
アビアンカはその賃金引き上げに屈さず、パイロットの多くをクビにし、新たにパイロットを雇用したそうだ。

アビアンカの飛行機、前は時間通りに飛んでいた気がしていたが、最近は2時間遅れとか、普通である。
だから、旅行の予定をしっかり立てることはできない。(ぼくは、そもそもしっかり立てないけど)

「この日の夜までに着く」
このくらいの計画

 

パナマに任国外旅行したときも、パナマ→ボゴタの飛行機が遅延して、深夜にボゴタに着いたことがあった。アビアンカが用意したホテルに一泊し、早朝ブカラマンガに帰任した。

ちなみに、この記事もボゴタ上京のためのブカラマンガの空港で2時間の遅延を待ちながら書いている。

あと、例に出したカルタヘナには行ったことがない。だから、帰国後フリーになっていつか旅行するつもりだ!

というわけで、コロンビア隊員の場合、飛行機を使わざるを得ないのと、国内線大手航空会社のすべての飛行機がボゴタ経由で飛ぶため、飛行機搭乗経験が多くなる。

飛行機が怖い人には、かなり酷な環境かもしれない。

 

あと、

ボゴタ経由でしか飛ばないのに、ボゴタは標高が高いことで年中雨が降っているので、雷雨による遅延も多い。

 

 

コロンビアの航空会社2強

 

アビアンカAvianca とラタンLatam が、コロンビア国内線の二大大手会社である。

アビアンカはスターアライアンスグループなので、ぼくはマイルのためにもアビアンカを好んで使っている。
ラタンとアビアンカの航空券価格は大きく違わないので。
それでも、コロンビアのランクで評価すると、アビアンカが1番で、ラタンはアビアンカよりもランクが落ちる認識である。

また、これからコロンビアに来る新しい隊員の人には、アビアンカのマイルカードを作ることをオススメする。
先輩隊員がカードを作って、必然的に溜まるマイルポイントで一度無料で国内旅行に行くことができたそうだ。

任地ブカラマンガからボゴタへの飛行機、早めに買えば普通1万円ちょっとである。

コロンビア隊員として、国内旅行をたくさんしたいのであれば、ある程度の出費は覚悟しておいたほうがいいだろう。

一般の人がコロンビアを旅行するのであれば、個人の責任で長距離都市間バスを利用することができるので、お金はあまり気にしなくていい。12時間近い超長距離でも4000円くらいだ。

 

 

最初はコロンビアで飛行機に乗るだけでワクワクしていたのに、いまでは普通のことになってしまった。
それでもやっぱり、馴染みのない大地を踏むのはおもしろいものである!


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Chaito

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