派遣前訓練に臨む人たちへ 冷めた現役隊員からちょっと一言

 

 

ほかのひとのブログタイトルを見ていると、「訓練所に入った協力隊候補生がいるのだな」とすこし懐かしい気持ちになります。

協力隊候補生が訓練する訓練所は、福島県の二本松訓練所と長野県の駒ケ根訓練所があります。

ぼくは、28年度1次隊でした。これは平成28年度に一番最初に派遣されるグループということです。

年に4回、3か月ごとにグループが派遣されるので、隊次は1~4次隊まであります。

また、ぼくたち28年度1次隊までは、平成でカウントでしていましたが、いまは西暦でカウントするようになったようです。

そのため、ぼくは2016年度1次隊(=28年度1次隊)になります。

訓練所の目的は、仲間づくりではなく、勉強だ

 

さて、ちょうど2年前ぼくは駒ケ根訓練所にいました。

まだ、5日目くらいでした。

不安症で緊張しいの僕は、180人ほどの共同作業のなかですぐに疲れを感じたのを覚えています。

みんなの前で登壇して悪ふざけをして、自己紹介することに何の意味があるのだろうか と思ったりしてたと思います。今でもそうに思っているので 笑。

税金ってこういう風なことにつかうものなのだろうかと、ほかの候補生の言動から疑問に思うこともたくさんあったような気がします。

というのも、僕は訓練に入る前から、『訓練所=語学を勉強する場所』と決めていたからです。

「友だちを100人つくる気もなく」、「いろいろな人がいるから、みんなから学ぼう」と思うこともあまりなかったと思います。楽しいアピールのために騒がれるのとか、ダメでした 笑。(*そういうワイワイ雰囲気は1次隊だけらしいです、ほかのボランティアの話によると)

もちろん、共同生活のルールや社会人経験を持ったひとたちがどういう行動をするのだろうかと観察して、吸収しようとしていました。

否が応でも、共同生活の中では周りからの影響を受けますし、つながりが増えていきますからね。

 

 

今訓練所に戻ったとしても、おなじ目的意識と態度で2年前と同じ過ごし方をすると思います。今振り返っても、ぼくのような冷静なタイプはワイワイムードに合わせる気もなかったですし、冷めて目で見てたような気がします。1対1で話したり、少数で話せば、異様にはっちゃけた雰囲気にはならないんですけど、人がたくさんいると最初につくられた目に見えない雰囲気というのが最後まで継続していきますね。

これは、訓練所だけの話ではなく、ひとがたくさん集まるとこうなると思います。

 

訓練所で他者観察から吸収しようとはしていましたが、自分の性格を変えるつもりはなかった(急に社交的にふるまうとか)ですし、エネルギーをほとんど語学習得に注ぐようにしていました。何か訓練所のなかで自分を見失いかけたときに、原点に戻る感覚で「語学を学びに来た」と思い返していました。

べつに仲の良い友だちをつくるために、協力隊員になりたかったわけではなかったので。

あくまでも、訓練所は訓練のため。。

 

 

それでも、職種によっては何倍も倍率のある試験をパスしてきたひとたちが集まるのですから、単純におもしろかったです。

 

 

 

訓練所で周りに合わせても疲れるだけだから、早々に自分のペースで過ごすことにした

 

1次隊の場合は、年度初めの4月上旬から訓練に入る。つまり、青年海外協力隊のプログラムに参加することになるので、年度の境で切り良く辞めて来た、もしくは休職して来たひとが多かったです。また、学校関係のひとが通例多いようです。

 

ぼくはとても冷めたタイプなので、ワイワイするのがそれほど好きではありません。

1次隊は毎回学校関係の候補生が多いことから、活気にあふれた雰囲気なのだそうです。ぼくは、その雰囲気があまり好きではなかったので、最初の1週間くらいですぐに自分のペースにしました。

やっぱり共同生活をすると、周りの雰囲気に流されそうになるんですよね。最初はやっぱりみんながんばって明るく振舞ったり、知り合いを増やそうとしたり、「だれだれがかわいいとか、かっこいいとか。」、そういう高校生みたいなノリになるんですよね。

めんどうくさいなぁと思い、「語学習得を目的に来たんだから、べつに薄い関係を広げなくていいかな。図書館で勉強しよう」ってすぐになりました。

 

あと、駒ケ根訓練所のご飯は美味しいんです!

でも、1次隊は人数が多いので、食堂の席も全員が同じ時間帯に入ると、ほとんど満席になるんです。だから、空いている席を探したり、仲の良い友だちをたくさんの人のなかからいちいち探すのも面倒だったので、時間をずらすようにしました。

ゆっくりご飯を食べれるようになり、自分のペースで過ごせていました。

2,3週間すると、全体を包んでいたワイワイ雰囲気から抜け出して、自分のペースでご飯をとるひとたちも多くなり、そういうひとたちをのんびりと仲良くなりました。

 

ぼくはご飯を1人で食べることに何の抵抗もありません。

自分のペースで食べれるし、会話ではなくご飯に集中できるし、おいしいモノを食べながら考え事もできるので、結構好きです。

でも、ひとりでゆっくり食べていると、ご飯を済ませて食器を運んでいるひとたちに「なんでみんなと食べないの?」「すかしてるの?」と何度か言われたことがありました。

「このひとは何を言っているんだ???」と思ったのを覚えています、笑

 

これから訓練に臨む人たちは、訓練所にはいろんな人がいることを認め、そのなかでも自分にとって最適な過ごし方を速めに見つけて、それに沿って過ごし方が良いと思います。

 

 

実際に派遣されている今思いますが、

訓練所でほかの候補生の過ごし方さえも尊重することができない人が、任地で何考えているか全く理解できない現地の人たちと良い生活ができるとは思いません

周りの人を尊重し、自分も尊重してあげましょう。同じ日本人のなかでも、みんな違うのですから。

 

高校にいる間は1つの高校という小さいコミュニティーが生活のすべてで、大学の研究室やサークルではそのグループが生活のすべて、きっと会社でも会社のなかだけが生活のすべてになりかけます。

訓練所でも訓練所のひとたちとの関係がすべてであるように錯覚するかもしれませんが、訓練所は訓練(語学)を積んだ後に出ていく場所です。

去ること前提の空間です。それ相応の過ごし方と心の持ちようで過ごすべきでしょう。

 

 

 

共同生活をとおして、共同作業や組織の在り方?などを学ぶことができますが、協力隊員が派遣される国々ではそのような日本のお家芸の”無駄のない協力作業”が行われるでしょうか???

少なくともコロンビアでは行われていません。

 

夜の21時まで?(何時だか忘れた)に帰寮しなくてはいけないとか、テレビがないとかそんな共同生活のルールは大したことないです。 笑

 

むしろ、そこまできちんとルールをつくってくれている訓練所のひとたちに感謝したほうがいいくらい、優しい環境です。

そういう意味では、ぬるま湯なのでしょう。

訓練所はたしかに素晴らしい場所です。いろいろな人を知れるし、語学の時間に1日の半分以上の時間を割くことができます。

協力隊中の2年間もそうですが、訓練所を含めた2年と3カ月ほどの長い期間を、自分自身と向かい合う時間に使うことができるのはとても贅沢です。

訓練所ではまじめな話が交わされることはあまりありません。

全く知らないひとたちが徐々に仲良くなっていく という仲良しレベルが訓練が終わるまで続くので、面白い話や盛り上がる話が中心です。語学の話は、1日のほとんど語学勉強しているので、あまりなかったように思います。

 

 

助言なのかな、これは

 

訓練所の候補生の男女比は半分半分でしょう。

協力隊に参加するということだけあって、自己主張をはっきりする女性が多い気がします。男女問わず、社交的なひとが多いですが、なかにはとても穏やかな雰囲気の優しい人もいます。そういうタイプの人は、早めに同じタイプの仲間を見つけることができると良いですね!気持ちがかなり楽になります。

訓練所に、魅力的なひとがいるかもしれませんし、マジックを期待するかもしれません。マジックを狙うことを目的にしているのなら、中間試験よりも前に行動したほうがいいでしょう。

友だちをたくさん作りたいなら、最初の2週間ほどでガっと多くの友だちをつくらないと流れに乗れないでしょう。

語学勉強したいなら、ほかのひとたちのレベルと比較せずに、同じ語学クラスの仲間とクラス外でも一緒に勉強すると良いでしょう。特に、消灯するまでの夜の時間をクラスで勉強すると静かではかどります。

座学の内容で具体的に今現在も覚えていることはありませんが、自分なりにかみ砕いてコンセプトとして理解すると良いでしょう。内職や睡眠学習の時間ではありません。

ファシリテーションなどを実践でたくさんやりますが、職種によっては派遣先でもよく使うことがあるのでしょう。ぼくは一度も使う場面に出会ったことはありません。

”任地”では、日本人のいわゆる細マッチョはほとんどモテないと思います。細マッチョは脂肪が落ちて、脂肪の下にあった最低限の筋肉が浮き出てきただけなので、マッチョではありません。たくさん食べて、筋トレで少し体を大きくすると良いでしょう。途上国では水遊びする機会がたくさんあると思います。

 

 

 

 

訓練に臨む人に”贈る言葉”

 

話したければ、話せばいい。

素敵なひとがいるなら、積極的にアプローチすればいい。

語学に時間を割きたいなら、勉強に時間を割けばいい。

良い思い出をつくりたければ、自分が思う”良い思い出”に沿って積極的にやってみればいい。

ほかのひととのつながりを作っておきたいなら、積極的に交流を続ければいい。

 

自分がやりたいことを、自分が思うなりにやってみること」が結局正しい

 

恥ずかしがり屋で人と話すのが得意でないなら、べつに無理して周りに合わせてたくさん話しかけたりする必要はない。

訓練所でみんなに認知されることが目的ではないし、目立って有名になるからすごいわけではない。

有名になることを目指しているひとが、そのひとなりの目的に沿ってそういう行動を取っているだけだ。

 

自分が自分らしく、心に余裕を持って生活することが大切だと、僕は思う。

周りにどう思われるかではなく、どういう自分になっていきたいのか。。自分の内側にベクトルを向けましょう(自分にも言い聞かせている)

 

リフレッシュの運動は怪我しやすいから気を付けて、語学勉強は忘れずにがんばってください!!

 

 

訓練は派遣先で活動するための期間です。活動のことを常に想定しながらも、訓練所生活という多くの人にとって人生最初で最後の貴重な時間を楽しんでください。

応援してます

 

Chao


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Chaito

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