第2弾:青年海外協力隊になるためには2つの関門を突破しなくてはならない 試験&面接&服装

第2弾:青年海外協力隊になるためには2つの関門を突破しなくてはならない 試験&面接&服装

第1弾では、ぼくがなぜ青年海外協力隊に興味を持ち、どうして大学院修士課程修了後に参加したのかについて紹介しました。
第1弾:ぼくが協力隊になりたかったのは、地図帳がフルカラーだったから

今回は、青年海外協力隊の試験方法について紹介しますね。
試験方法がわからないと、ぼくが話していることがチンプンカンプンになってしまうと思うので。

協力隊になるためには、2つの関門を突破しないといけない

青年海外協力隊になるためには、どうすればいいのか。
もしかしたら、このブログを見に来てくれている、もしくは、数年後にこのブログを見つけてくれるひとがいるかもしれないので、そういう協力隊になることに興味があるひと向けに、簡単に少し説明します。

*何か資料を見て書いているわけではなく、ぼくの記憶のなかを探って書いているので、多少違うかもしれません。ちなみにぼくが受験をしたとした2015年の春募集です。ご了承ください。

青年海外協力隊になるための試験は、
第1関門.書類審査&健康面のチェック
↓ これをパスすると、面接試験に進む
第2関門.人物面接&技術面接

この2つです。

関門自体はこの2つだけど、きっとこの4つの審査or面接がそれぞれ合格点に達していないと、協力隊にはなれない。
そういう印象です。

第1関門.書類審査&健康面のチェック

この2つについては、青年海外協力隊の応募に必須の書類です。

1つが書類審査
志望理由や技術的に秀でている点、また、現地でどういう活動を想定しているかを記載する。
就職活動のときの志望理由のようなものですね。

2つめが健康診断の結果表
この健康面のチェックがなかなか曲者です。
健康面に関しては、日ごろからの管理であったり、生まれ持っての身体的な強度がありますから。
この健康診断の結果や持病、これまで患ったことのある病気などがとてもしっかりと審査されます。
審査というか、もはやフィルターのようなものです。
たとえば、血糖値が少し高いくらいでは問題ないですが、昔大病を患っていたりするとこの健康面で合格できる可能性はぐっと下がります。
そのため、青年海外協力隊になるためには、健康である ということが必須条件です。
この健康面のチェックは、検査項目も多く、「青年海外協力隊応募者用の検査対応しています」というような特殊な病院に行かないとできません。

と、まぁこれらは言うても、所詮時間があるときに準備できることなので、それほど不安材料になることはないでしょう。
もちろん、この第1関門をパスできない応募者もいます。
試験とはそういうものですから仕方ありませんね。
健康診断でちょっと体調面で引っかかっても、「訓練所で5kg体重落としてね」などの経過観察とでも言いましょうか、そういう風に改善できる健康面の問題であれば、この関門はパスしてもらえるようです。

ぼくが協力隊応募時に提出した書類審査の紙のデータは保管してあるので、あとで参考になるように紹介しておきます。
第4弾:青年海外協力隊に合格した応募書類(ボランティア事業編)を公開します! 【書類審査・試験】

この第1関門は、郵送で提出し、結果は郵送&ネット出ます。
正しくは、ネットで出た後に、自宅にその結果に即した郵送物が届きます。

ぼくは1発合格でした。
合格すると受験番号や面接会場の情報が同封されて届きます。

晴れて、第1関門突破です。

第2関門.人物面接&技術面接

第1関門を突破すると、今度はもっと人物的な部分に焦点を当てた試験へと移っていきます。

それが、東京の皇居の近くにあるJICAビルで行う、対人面接になります。

実施される面接は2つ:人物面接と技術面接です。
たくさんの応募者が待合室で待つことになります。
順にどちらかの面接に呼ばれます。よって、人物面接⇒技術面接という順のひともいれば、技術面接⇒人物面接というひといます。
隣に座っているひとも同じ緊張していますから、そこで談笑するのも良いことだと思います。
「シーーーーン」と待っている感じではなく、結構がやがやしていた気がします。
ぼくは3人掛けの机の2人とずっと話してました。
のりの貸し借りとか、人物面接で何を訊かれたかとか。
人物面接・技術面接の順番が人それぞれなので、早く終わった人が近くにいると何を訊かれたか聞くことができます。

そういう情報交換が行われることは、面接者側も百も承知でしょうから、そこは評価ポイントにはならないということでしょうね。

服装

全国の青年海外協力隊第1関門突破応募者が一堂に会するため、結構大所帯になります。
ぼくのときは、100人以上居たかなと思います。

7月が実施日だったと思うので暑かったので、ぼくは半袖シャツにノーネクタイで挑みました。
特に、服装の指定はそこまで厳しくなかったですね。
でも、その会場に居た多くの応募者は、ジャケットとネクタイをしていました。
あれ、ぼくもネクタイ持っていっていたのかな??カバンの中にネクタイ忍ばせていた気がしてきました。
不安であれば、ネクタイを持って行ったほうが良いでしょう。
面接時の服装は、特に試験には関係ありません。
しかし、面接時に視てもらいたいのは中身であって、外見ではありません。
ですから、わざわざラフな格好をして面接に挑み、そこで自分の外見が相手の興味を引いてしまうのはもったいないことです。
当たり障りのない適した服装をしておけば問題ないでしょう。
ぼくより、皆さんのほうがそういった社会的な常識はご存知でしょうから、ぼくがそれを説明する必要はありませんね。

人物面接

たしか、10分。もしくは15分。
それほど長くはやらないです。

ぼくがこの面接をやられたあとに受けた印象は、やばいやつかどうかの判断。
緊張していても、普通に会話ができて、志望動機などが説明できれば問題ないと思います。
圧迫面接をされることはないですね。

また、この人物面接とは別に、応募職種別に技術面接という専門的な面接の場が設けられているので、人物面接で難しい話になることはありません。
言い換えれば、受験者側もそこを肝に銘じて、「青年海外協力隊に対する想いや考え、自分のなかの位置づけ」を話す面接だと認識しておくことが大切かもしれません。
この面接でわざわざ難しい専門的な話に持っていく必要は一切ありません。

相手の話すトーンに合わせて、話せばいいと思います。

ぼくのときは、面接官が2人で、1人が女性、もうひとりが男性でした。
主に女性がずっとぼくと会話し、その隣に座る男性は最後に1つ質問をしてきただけでした。

話した内容も、結構ラフでしたね。
人物面接ではよっぽどでない限り、人物面接で落とされるということはないと思います。
むしろ、あの会話の内容で落とされるとしたら、どこで何を評価し、判断しているのか知りたいぐらいです。

話した内容
・今日はどうやって会場まで来たのですか?
・青年海外協力隊に志望した理由は?
・帰国後、どういうことをしていきたいと思いますか?
・応募用紙には、第1希望しか書いていないですが、この希望が通らなかったらどうしますか?
・何か訊きたいことはありますか?

こういう感じの流れでした。

・今日はどうやって会場まで来たのですか?

部屋に入って早々にこの雑談から始まりましたね。

「お座りください。今日暑いですね~。どうやって来たんですか?」と和やかに入りました。
結構意外でした。
ぼくは緊張しいなので、なおのこと。

ま、雑談なのでね。
「今日歩いてきたんですけど、土地勘がないのでスマホの乗り換えアプリを頼ってきたら、なんかアッチの大きな駅が最寄り駅だって出てきたので、それを信じて歩いてきたら、30分くらいかかりました。すぐそこに、本当の最寄り駅があったんですね、それさっき知りました。今日晴れてて良かったです。」

雑談です。

・青年海外協力隊に志望した理由は?

このあたりから「それでは本題に入りまして~」という雰囲気で、応募時に提出した書類を見ながらの質問タイムに入りました。

書類審査のときの用紙には、文字制限というか、書く欄のスペースの制限がありますから、口頭で再度説明ということですね。

たしかぼくは、
「大学で途上国や国際協力について勉強をしてきた。いまも国際協力にとても強い興味を持っていて、これからも国際協力に携わっていきたい。だから、青年海外協力隊という制度はとても魅力的で、応募しました。」

的な話をもう少し具体的に説明したと思います。

すると当然次の質問が来ます。

・帰国後、どういうことをしていきたいと思いますか?

当然の流れですよね。
自分で誘導している気さえしてきます。

「協力隊に参加したあとにどういう選択を取るかは決めていませんが、国際連合のFAOに強い興味を持っています。ぼくはマスターを持っていて、さらに今回の派遣でコロンビアに行くことができるのであれば、第2言語としてスペイン語を習得することができます。国連で働くためには、公用語が2言語必要になるので、そういう意味でも第1希望に書いたコロンビアに行きたいです。」

質問のペースは面接者側にありますが、こちらも会話の内容を自分が話したい方向に誘導できますし、自分が彼らの興味をより引くように、自分こそが1番の適任者であるかのように話を進めていくと良いかもしれませんね。

実際ぼくは、国連のFAOで働きたいと思っていました。
面接を受けた当時、帰国後の1番の希望進路は青年海外協力隊OBOGをサポートする国連ボランティアへの参加でした。これは事実です。
面接でいいイメージを与えるためのウソでもなく、真剣にそこを志望していました。
だから、その話をしました。その話はJICA側が最も望む進路の一つでしょうし、ぼくもそういう進路を取りたかったので、ちょうど良かったです。

 
さて、3つ記載できる希望要請欄に、コロンビアの要請ひとつだけしか書いてなかったら、必然的にその話になりますよね。
というわけで、次の質問は

・応募用紙には、第1希望しか書いていないですが、この希望が通らなかったらどうしますか?

協力隊応募時の書類には、自分が希望するボランティア活動要請を最大3つ記載することができます。
一応、上から順に、第1希望、第2、第3となります。

この希望が通ればいいですが、それは自分の専門性がその要請に対して最適かどうかが焦点になってきます。
たとえば、5人の応募者がとある1つの同じ要請を第1希望に書いていたとしましょう。
その要請に派遣できるのは1人の隊員だけですから、ほかの4人はその要請希望から落ちるわけです。

そういう椅子取りゲームが各要請にあるわけです。

だから、全く第3希望にも書いていなかった要請に行くことになる隊員もいます。
要請は1つしかないのですから、みんなの希望が必ず通るわけではないのです。

しかしその一方で考え方を変えれば、どれだけ競合率が高くとも、1人はかならずその要請で派遣されるわけですから、自分がほかのどの応募者よりもこの要請に対して最適な人物であるということをうまく説明することができれば、その要請で派遣されるわけです。

ぼくは強気にも第2、第3希望は書かず、第1希望にしか書きませんでした。
それが、結果的に派遣されたコロンビアの要請です。

第1希望しか書かない戦法を取った理由は、ぼくはそれしか行きたくなかったし、その要請に対して自分の専門が最適であることに自信があったからです。
なぜかわからないですけど、そのときは落ちない自信がありました。
そのコロンビアの要請内容は、「ミミズコンポスト」と「傾斜地に適した土壌管理の指導」の2本柱で、自分の専門との適合率100%でしたし、ミミズコンポストの研究と実践を何年もやっている日本人は少ないですから、その土俵に上がられても倍率は低め、さらにそこに国連で働くためにスペイン語を学びたいと来れば、まぁなかなかに将来性のある”風”になるでしょう。

でも、面接官の女性に訊かれました。
女性:「第1希望しか書いてないけど、もしこの希望が通らなくてもほかの要請でも行きますか?」

ぼく:「うーーーーん。(5拍以上考える)(渋々)行くと思います」

女性:「本当に?本音で言っていいよ」

ぼく:「ぼくは、そのコロンビアの要請内容にある技術に関して研究や実践を行ってきました。なので、その要請だけを強気にも書きました。だから、その要請に行きたい気持ちが強いです。でも、もしその希望が通らなくても、ほかの要請でも行くと思います。そのときはそういう巡り合わせなんだと思います。でも、やっぱり第1希望の要請に行きたいですよね」

女性:「なるほどね。わかりました、ありがとう。」

第3希望まで書けるということを利用して、第1希望だけを書いて、意志の強さをアピールする戦法があります。
もし、そうしたい場合でも、きちんと「その希望が通らなかった場合のこと」を考えておいたほうが良いと思います。言葉にする必要はなくても、心のなかで整理しておく必要があります。

ぼくは第1希望が通らなかったとしても、ほかの要請で行っていました。
なぜなら、そこで「行かない」という選択すれば、修士修了後の進路がないから。笑
その辺はもしかしたら、駆け引きの部分かもしれませんね。

・何か訊きたいことはありますか?

最後にこうに訊いてきてくれたので、

「もし、第1希望が通らず、希望以外の要請に合格した場合って、辞退とかってできるんですか?」
と訊きました。

話の流れが、「第1希望通らなかったらどうする?」だったので、その話の流れで素朴な疑問として訊いたんだと思います。
もう、なんて答えてくれたか覚えていないので、本当に素朴な疑問だったのでしょう。

技術面接については次の記事で

当初は、なぜコロンビアに行きたかったかに焦点を当てて書きたかったのに、優しく書いていたら長くなりました。

ぼくは協力隊OBというポジションになってしまったので、青年海外協力隊が過去のモノとなっていますが、今まさに協力隊を目指そうとしている人もいると思います。
不思議なモノですね。

そういう方に書き残しました。

そのため、現協力隊員や協力隊OBOGのかたにとっては、それほど関心がないことかもしれませんが、読みたい記事があれば読む。興味がない記事であれば読まない。
こういうシビアなようで、当然の摂理がネット社会にはありますので、ご理解ください。

それでは、今度は第3弾で!!


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Chaito

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