コロンビア人全員がサッカーを好きなわけではない!でも、サッカーは絶大な人気
「南米のひとはサッカーが好き」
これはステレオタイプの情報である。
この記事を読んでいる人も、「南米のひと、みんながみんなサッカー好き」とは思っていないだろう。
では、どのくらいの人がサッカーに興味があるのだろうか??
目次 Índice
体感的には10人に3人くらいは、サッカーに全く興味がない。
全く興味がないというのは、試合をテレビ放送していても観ない。好きなクラブチームがない。
コロンビア全体として、コロンビア代表の試合があればユニフォームを着て、試合を眺めるのはある程度当たり前のこと。
それは、
「野球に興味がない人がWBCで日本代表が決勝戦まで進んだから、ルールはわからないけど、試合を見て応援する」
という感覚に近い。
ルールがわからなくて、興味がなくとも、『国の威信をかけた戦い』には国民として参加するものだ!!
だから、ワールドカップという祭典自体に興味がないひとも多い。
自国の対戦国は知っていても、各グループにどの国がいるのかは知らない。ハメスやファルカオ、ネイマール、メッシは知っていても、イニエスタやジエゴ・コスタ、チアゴシウバなどの知名度の選手を知らない。(これらの選手も、超が付くくらい有名です)
サッカーで一丸となれるのは、競合するスポーツがないから
なぜ、南米ではサッカーが人気なのか?
みんな疑問に思うだろう。
ボールさえあれば、みんなでできる。これも大きな理由だろう。
細かいルールはあるけど、「ゴールに決めればいい」「ゴールを守ればいい」という単純明快なコンセプト。
子どもも理解しやすい。
なぜ、多くの国でサッカーが人気なのか?
ぼくが最近思うのは、
「サッカーと同程度の人気を誇る球技が存在しないから、人気が二分、三分しない」から。
日本ではしばしば、サッカーは野球と比較され、野球はサッカーと比較される。
比較されるレベルほどに、この2つの球技が人気であるということだ。
だから、
「サッカーは好きだが、野球はつまらない」
「野球はおもしろいけど、サッカーは演技ばかりでおもしろくない」
という論争が起きる。
つまり、『球技』というスポーツの枠組み内で、人気が分かれる。
コロンビアで、サッカーの次に人気のスポーツは自転車競技だ。
だから、サッカーと自転車は全く別の枠組みなので、人気が分かれることはない。サッカー100%
でも、日本のように、野球が球技の下地だった国では、野球とサッカーが球技という枠組み内で人気を分け合ってしまう。
サッカー50%、野球50% といったように
ぼくは、サッカーをやっていたからサッカーが好きだし、野球も好きだ。巨人ファンで、小林捕手が好き。野球でも各チームのスタメン選手くらいなら、だいたいわかる。
そういう感じで、人気を二分しないパターンも確かにある。
でも、たとえば、
もしサッカーというスポーツがつけ込む隙がないくらい、野球が日本で国民的スポーツの地位を圧倒的に確立していたとしたら、野球一強の人気になる。
南米でサッカーの人気が絶大なのは、そういう状況だ。
ワールドカップでコロンビアが試合をしていても、半分くらいの人は観ない!!
空港の待ち合い場所に、大きなテレビがある。
コロンビアとポーランドが試合をしていた。第2戦だ。
結果はコロンビアの勝ちだったが、だいたい半分ぐらいの人は試合を観ていなかった。
それでも、点を決めたときはみんなゴールシーンを見に来ていた。
試合中に飛行機の搭乗時間が来たが、サッカーを理由に搭乗時間が変更されることはない。
ぼくも最後まで観たかったけど、こればかりは仕方ない。
コロンビアに来て、コロンビア代表のユニフォームをたくさんの人が着ていたら、サッカーの試合がある日かコロンビアの国民行事がある日だ。
何かで国全体が一致団結できるのはとても良いことだ。
国全体に一体感が出る。
サッカーは娯楽。
だから、好き嫌いがある。
それでも多くのコロンビア人がサッカーを楽しみ、サッカーに熱狂し、サッカーを通して一体感を感じる。
サッカーが好きな人は踊ったり、アルコールをたくさん飲んだりもする。
攻撃のときにゴール前にボールが行くだけで「ウィ~~~」とみんな同じリアクションをする。
そこにいても結構居心地が良く、一体感を感じる。
サッカーは、国全体としてまとまることができる良いスポーツだ!!
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